山形青年会議所

BE THE CHANGE
〜全ては愛するもののために〜

2021年度山形青年会議所概要

第66代理事長所信

公益社団法人山形青年会議所

2021年度 第66代理事長 三浦 真守

BE THE CHANGE!
~全ては愛するもののために~

はじめに

132年もの歴史を歩んできた山形市を尊ぶとともに、この地に寄り添い長きにわたり、家族のため、社会のため、地域のため、膨大な時間と労力をかけ、歴史を紡いでこられた先人たちに敬意と感謝を表します。
1889年、日本で最初に市制が施行された31市の一つとして、山形市は誕生しました。市制施行当時、山形市の面積は現在のおよそ19分の1の約20平方キロメートル、人口は9分の1の約2万8千人でした。その後、時代が変遷していく中で、先人たちの熱い思いと弛みない努力により幾多の困難を乗り越え、産業・経済・文化などの各分野にわたり圏域をリードする人口約25万人の堂々たる県都に発展し、2019年中核市へと移行しました。
このような軌跡を持つ地で、私は1985年、田舎風景の残る山形市は東青田に生まれました。当時は、今のようにコンビニや娯楽施設があるわけでもなく、田畑に囲まれ、遊ぶと言えば近所の友人と公園や沼へ向かい、傷だらけになりながらも走り回って遊ぶ、そんなこども時代を過ごしていました。春はフキノトウなどの山菜が食卓に並べられ、そんな夕食を楽しみにしながら雪解け残る帰路を学校から自宅へ向かって歩き、夏は海やプールに連れていってもらえると喜んではしゃぎ、秋は山々の紅葉に目を馳せながら少し冷たくなった空気を胸いっぱい吸い込み楽しい未来を想像し、冬は地元蔵王のスキー場に赴き目いっぱい遊んで翌年の展望に期待を描きながら、日々を幸せに暮らしていました。私が生まれてから現在まで山形市の人口に大きな変動は見られないものの緩やかに減少しながら、瞬きする間に時代は移り変わり、より便利により快適なまちへと変化しました。私たちが生まれ育ったまち「やまがた」は、少しずつ変化しながらも、私たちの安心で豊かな生活を守っています。
2020年、このような歴史を歩んできた山形市にも新型コロナウイルスが猛威を振るい、私たちの生活そのものが多大な影響を受けました。人的、経済的にも受けたダメージは計り知れないものがあります。加えて、そのダメージは一時的なものではなく、私たちの生活様式そのものにまで影響を及ぼしてきました。人間はこれまで培った経験や思考から導き出された習慣を簡単に変えることはできません。しかし、新たな経験や思考に気づき、理解することで行動することへの小さな一歩を踏み出すことはできます。このような時代だからこそ、危機から学び、変化していく日常から生み出される矛盾を私たちが一体となって紐解いていく必要があると考えています。私たちはその影響を受け止め、青年経済人として社会に貢献していこうという熱く滾る思い、そして果敢な行動力を携え、やまがたに住み暮らす人々が安心で豊かに生活を送るために、信念を以て運動を展開してまいります。

やまがたを愛する人々のために 山形大花火大会~煌く灯を心に~

山形大花火大会は、1980年より迎え盆と送り盆の中日である8月14日に開催され、多くの人々の心に光をともしてきました。初開催となる1980年の花火大会は、馬見ヶ崎河畔で行われ、約1,000発の大輪の花を夜空に咲かせ人々に喜ばれてきました。その後、打ち上げ会場の安全面を考慮し、1999年には現在の打ち上げ場所にあたる須川河畔へ移動しました。今では、打ち上げ数約2万発、観覧者数4万人を超える夏の風物詩として、とても多くの人々に親しまれる花火大会として認知されています。
このように山形大花火大会は、やまがたに関わる全ての人々の心に大輪の花を咲かせるべく、脈々と形を変えながらも、やまがたに住まう市民の皆様、近隣地域・行政・協力企業の皆様からの多大なるご協力のもと開催してまいりました。しかしながら、2020年は、新型コロナウイルスの影響から、全国的に花火大会の開催を断念しなければならない状況となってしまいました。「昨日までの日常が失われ、混沌とした空気が蔓延し、誰もが不安になる時代」だからこそ私たちは今、人々の心に大輪の花をともし続けられるよう、新たな山形大花火大会様式を確立する必要があります。煌く灯をやまがたに関わりのある全ての人々の心にともすべく、猛々しい情熱と信念を以て第42回山形大花火大会を開催します。

「やまがた」の未来を生きる同志よ 集え

私たち青年会議所メンバーは、基本信条を「修練~個人の修練~」・「奉仕~社会への奉仕~」・「友情~世界との友情~」におき、20歳から40歳までの青年期において「明るい豊かな社会を築き上げる」ことを共通の理想とした運動を展開しています。これまで、延べ8,629名のメンバーが熱い思いとともに私たちが住み暮らすまち「やまがた」の輝く未来のために情熱を焦がしてまいりました。しかし、現在、個人の価値観の変化、社会情勢の影響などから会員数が減少傾向にあります。これまで脈々と積み上げられてきた歴史は決して特定の一人が行ってきた結果ではありません。やまがたを思う全てのメンバーの血と汗と情熱によって築き上げられてきたものです。
私たちは、まだ見ぬより多くのメンバーとともに、これからも様々な運動を展開し続けられるよう、私たちが住み暮らす「まち」の明るい豊かな未来を切り拓いていきたいと考えています。今こそ力を集結し、協力して運動を展開することで、地域を変える大きな流れを生み出せると私は考えています。メンバーの拡大のみを謳うのではなく、質的な環境を整えながら、持続可能な会員拡大活動を構築し、共に成長し合える同志と出会い、運動を展開していくことは即ち地域を豊かに変えることと私は信じています。

ひとを知り、まちを知る~私たちが住み暮らすまちの新しい様式を目指して~

山形青年会議所はこれまで、愛するまち「やまがた」のため、地域のひとと魅力を結集し、様々な事業を展開してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルスが猛威を振るった2020年からは、この世界に生きる全ての人々がこれまでと同様の生活を送ることが困難となり、新しい生活様式を求められるようになりました。
私たちが住み暮らす「やまがた」は美しい山々、清らかな河川、そして市街地と田園が共存する景観など、豊かな自然に育まれてきました。しかし、私たちは、その魅力あるものが目の前に当然のように「ある」と錯覚してしまっているのではないでしょうか。人は「ある」ものより「ない」ものに目を向けがちです。日々の活動、仕事や学業、生活の忙しさに追われ、その気づきを失ってきてしまっているのではないでしょうか。
まずは、今、目の前に「ある」ものに気づき、そこから生まれる様々な魅力を理解し、その魅力あるものを人から人へ脈々と伝播させていくことのできる人づくりを行います。
また、今ここに「ある」ものだけではなく、人びとの心を引きつける「やまがた」の新たな価値を創造していく必要があります。人は人と出会い、経験と出会い、感動と出会うことで大きく成長していきます。私たちは、その出会いの場を構築し、新たな価値を未来に残すべく自然と共存した事業を展開し、市民の皆様の拠り所となるまちづくりを行います。
さらに、近年、世界はもとより日本各地で地震や台風、水災害などの自然災害が発生しています。2020年も山形市各地域で大雨による水災害が発生しました。いつ起こるかわからない災害だからこそ、私たちは、市民や行政と連携し、地域に根差したまちづくり運動を展開するとともに行政や災害支援団体と連携し災害発生時における支援を受ける力・支援を活かす力の強化に取り組んで行く必要があります。
私たちが住み暮らすまち「やまがた」は、その風土、これまで先人たちが紡いできた歴史とこの地に住まう私たちの生活の融合から成り立っています。その3つの要素はそれぞれ、流動と変容の中にあり、常に複雑な生活体系を形成しています。私たちは、その渦中から新たな生活様式を模索していく必要があり、ひととまちの理解の深化はその模索を進めるうえでも重要な働きを持ちます。これからも明るい未来へ向けて、安心で豊かなまちを紡いでいけるよう、新たな「やまがた」を創出します。

交流を以て時流を成す

一人の人間が何かを成すとき、そこには必ず他者との「繋がり」が生まれます。その「繋がり」が幾重にも重なり交じり合い、やがて大きな流れとなり「人と人との交流」とを生み出します。山形青年会議所は、これまで65年の長きにわたり、幾重にも重なる繋がりを築き、熱い交流を以て運動を展開してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルスを起因とするパンデミックは、人類のあらゆる尊厳を脅かし世界規模で私たちの生活に甚大な影響を与えています。だからこそ、私たちはその猛威に抗うだけではなく新しい交流様式を構築し、これまで築き上げてきた大きな流れをより加速させ、この歴史を紡いでいかなければなりません。先輩諸氏と共に新しい「交流」を生み出し、輝かしい未来を築き上げていきます。
また、日本文化は有史以来積極的に海外の文化を学び、従来の文化と融合することで独自の文化を形成してきました。山形青年会議所は、国際交流も活発に行っており、JCI四維(台湾)及びJCIシティレディ(香港)とは姉妹関係を結び、交流を深めています。これまでの交流とは異なれども、互いの歴史や文化に触れ合いながら相互理解を深め、共に明るい豊かな社会の実現に貢献していきます。
そして、国内姉妹JCであるJCI倉敷とはこれまで55年の長きにわたり同志として運動を展開してまいりました。同じ理想を心に掲げ、共に歩んでいく仲間としてこれからも互いに寄り添い、高め合える協力体制を築き上げてまいります。

脈々と受け継がれていく組織であり続けるために
山形青年会議所は、1955年の創立以来、時代の変化とともに、よりよい社会づくりを目指し、ボランティアや行政改革などの社会的課題に積極的に取り組み、さらには世界を舞台として様々な活動を展開してきました。その背景には、メンバー一人ひとりが能動的に活動するための環境の構築があったからに他なりません。刻々と変化し続ける時代の流れに順応した運動を展開するためにも、諸規則とコンプライアンスに基づく盤石な組織を形成し、運動を加速化できる環境を構築する必要があります。
また、創立60周年時に10ヵ年計画「BRIDGE」を策定し、昨年5年目を迎え、次の時代へ向けた検証を行いました。これからの運動・活動の指針を改めて見つめ直し、移り変わりゆく時代に即した歩みを続けてまいります。
そして、私たちの運動はやまがたのみに留まらず、「出向」という機会によって日本各地や海外まで活動の場を広げ、多種多様なコミュニティで学びを得ることができます。異なる文化や多様な価値観を積極的に吸収していくことこそ、個人はもとより、組織の資質向上、ひいてはやまがたの発展に繋がると考えています。私たちは一丸となって支援を行い、その経験と知識を共有するための機会を創出します。
さらに、世界中にネットワークを持つ山形青年会議所として、私たちが住み暮らすまち「やまがた」の文化や歴史、魅力や特色を今一度見つめ直すとともに、その素晴らしさを国際的なフィールドで発信し、国際社会から広く認知されるまち「YAMAGATA」を構築してまいります。

共に歩む同志へ

私たちはこれから、未曽有の時代を歩んでいきます。しかし、この時、この瞬間に山形青年会議所の同志として歩めることに誇りを持つとともに、感謝の意を表します。
私は、「因縁生起」という言葉を大事にしています。物事には「因~原因~」があり、それに「縁」が作用して「生起~物事/結果が起こること~」すると読み解きます。私たちは、それぞれが個別の運命を歩んでいます。その歩みの中で「山形青年会議所」という「縁」が作用し、様々な課題や問題に共に向き合い、やまがたの安心で豊かな社会の実現に向けた運動を展開できることを存分に楽しみましょう。
一人ひとりの力は小さくとも、集い合わさればとても大きな力となります。目の前には多くの困難があり、歩むことすら難しいかもしれません。しかし、手と手を取り合い互いに支え合いながら歩んでいくことで、私たちの輝かしい未来を切り拓いていくことができるのではないでしょうか。
私たちの後ろには、脈々と歴史を紡いでこられてきた先輩諸氏が、隣には同志が、目の前には輝かしい未来が待っています。これまでの自分を振り返り、これからの自分を信じ、共に歩んで行く道を見据え、一丸となって、輝く未来へと歩を進めてまいりましょう。