山形青年会議所

Empower the Future
〜七つの共感が導く、未来への一歩〜

2026年度山形青年会議所概要

第71代理事長所信

公益社団法人山形青年会議所

2026年度 第71代理事長 中嶋 康博

Empower the Future
〜七つの共感が導く、未来への一歩〜

はじめに ~時代認識と挑戦~

山形青年会議所は1955年7月12日以来70年を超える歴史を刻んできました。地域社会の未来を見据え、先輩諸兄姉が信念を貫き、挑戦を恐れず行動してきたその歩みは、山形の礎であり、私たちが大切に守り続けるべき誇りです。

青年会議所が大事にしている「人類への奉仕こそ人生最大の使命」というJCI Creedの一文は、私たち青年会議所に課せられた本質的な使命を鮮明に浮かび上がらせます。地域の課題に真正面から向き合い、仲間とともに未来を切り拓く。その姿勢が、これからの社会が求める“マスト”な存在である証だと考えます。

私は高校まで山形で育ちました。自然と人の温かさに囲まれた環境は、今も私の価値観の根幹です。大学進学を機に愛知県へ移り、4年間を学生生活とスポーツトレーナー活動に打ち込みながら過ごしました。その中で広い世界を知りたいという思いが芽生え、日本の大学を卒業後、アメリカへ留学しました。

留学中は語学を学びながら大学のスポーツ現場でトレーナーとしてインターンを行い、異文化の中で成果を出すためには入念な準備と継続的な努力が不可欠であることを学びました。大学院での学び、そしてアメリカでの5年半の実務経験を経て日本に戻り、日本での最初の職場であるプロアイスホッケーチーム・フリーブレイズでアジアリーグチャンピオンの瞬間に立ち会い、“Victory loves Preparation” ― 勝利は準備を愛する、という信念を強く胸に刻みました。

華やかなスポーツ現場で働くことは魅力的でしたが、私の心には常に「地元・山形への思い」がありました。地域の農畜産物と人々をつなぐ実家、家業の食肉加工・卸・小売業は、地場産業を支える重要な存在です。この事業を引き継ぎ、発展させることこそ、地域に貢献する確かな道だと感じ、帰郷を決意しました。

しかし、いま私たちを取り巻く時代は大きな転換点にあります。人口減少、少子高齢化、過疎化の進行、気候変動による災害頻発──これらの社会課題は、やまがたにおいても現実となって立ちはだかっています。過去にないほど大きな変化の波が押し寄せる今、未来に希望をつなげるためには、これまで以上に大胆な挑戦が求められています。

70周年提言で示された「まもる・うみだす・そだてる・つなぐ」という四つの柱は、変化の時代を生き抜くための羅針盤です。「まもる」は地域の誇りや文化、絆を大切にする姿勢を示し、「うみだす」は新たな価値や未来への可能性を自ら切り拓く挑戦心を表します。「そだてる」は人財の育成を通じて組織と地域の持続可能性を高め、「つなぐ」は行政、企業、市民、そして仲間同士との絆をさらに強固にし、共感の輪を広げることを意味します。

この提言が示すように、私たちには守るべき歴史と同時に、絶えず新たな未来を切り拓く責務があります。ただ安全な場所にとどまるのではなく、一歩先の未来を見据え、困難を恐れず挑む姿勢こそが、青年会議所の本質であり、社会にとっての“マスト”な存在である証です。

ビジネスも地域づくりも、成果は偶然では生まれません。私たち青年会議所が掲げる「明るい豊かな社会の実現」も、一人ひとりの準備と行動、そして仲間との連携によって成し遂げられます。私は、地域に生きる一人ひとりの想いと可能性を信じ、仲間とともに未来を描き、やまがたの新しい価値を創造し続けます。今こそ挑戦の旗を高く掲げ、次の時代へと歩を進める時です。

地域創造~ひとづくりはまちづくり~

地域を未来へとつなぐ鍵は、まちづくりとひとづくり、そして次世代育成にあります。地域の未来は、ただ待っているだけでは訪れません。そこに生きる一人ひとりが主体的に動き、挑戦することで初めて形つくられるものです。

まちづくりでは、地域の魅力をさらに磨き、市民が誇りを持てる場をつくることが必要です。豊かな自然や文化、歴史を活かし、交流と共感を生む場を創出することで、地域全体に活力を与えることができます。

ひとづくりでは、仲間一人ひとりの成長と挑戦を支え合い、未来を担うリーダーを育てることが求められます。志を共有する仲間が切磋琢磨し、自らの可能性を信じて前進する姿は、地域にとって大きな希望の象徴です。

そして次世代育成は、まさに未来そのものです。子どもたちや若者が夢を描き、挑戦できる環境を整えることは、地域の持続的な発展に欠かせません。さらに、地域に眠る才能や新しい挑戦者を見出す「次世代発掘」という観点も重要です。未来を担う世代が自らの力に気づき、輝ける場を得ることで、地域全体が新たな成長を遂げていきます。私たちは伴走支援を行い、「山形で生きることに誇りを持てる」そんな地域社会を築いてまいります。加えて、自然災害が多発する時代にあっては、地域の安全と安心を守るのは仕組みだけではなく「人」です。平時からの備えを徹底し、災害時には自ら考え行動できる人財を育てることこそが、最も確かな防災・減災の力となります。行政や関係団体と連携し、「人づくり」を軸に、災害に強い地域を築いてまいります。

私たちは「未来のために」、「地域創造」を合言葉に、地域に新しい価値を生み出し、次の世代へ誇りと希望をつないでいきます。

郷土の魅力~夜空を彩る大輪の花を~

山形には、豊かな自然、四季折々の美しさ、そして歴史と文化が織りなす唯一無二の魅力があります。私たちがこの郷土を愛し、誇りに思う心は、地域の未来を切り拓く大きな原動力です。

これまで46回の歴史が紡がれてきた山形大花火大会は、単なる夏の風物詩ではなく、地域の人々が一体となり、郷土の魅力を再発見し、共有する特別な場です。夜空を彩る一発一発の花火には、地域の希望、挑戦、そして未来への願いが込められています。

青年会議所の運動は地域の価値を最大限に引き出し、共感の輪を広げるものでなければなりません。第47回大会も、まちづくりの大きな一歩として、市民、行政、企業と協働しながら「共感」を創出し、「挑戦」を共有する絶好の機会です。

私たちはこの大会を通じて、やまがたの魅力を県内外に発信するとともに、地域の誇りを次世代へとつなげたいと考えています。仲間とともに準備に汗を流し、一つの目標に向かって歩む経験は、郷土への愛着をさらに強く育むでしょう。

花火の光が夜空を照らすその瞬間、地域に生きるすべての人の心に、これからも希望と絆の光がともることを信じています。

組織強化~運動を起こす基盤強化~

良い運動を生み出すためには、確固たる基盤と規律が不可欠です。どれほど壮大な理想を掲げても、組織に秩序がなく、運動を起こす土台が整っていなければ、持続的な活動は成し得ません。運動の起こし方や仕組みを理解し、共感の輪を広げながら実践できる仲間の存在こそが、組織の未来を支える柱となります。

私たち青年会議所が進める「ブランドマネジメント」は、単なる発信の手法ではありません。組織の価値を社会に届けるためには、まず私たち自身が内側から強くならなければならないのです。ルールを理解し、共通のビジョンを持ち、同じ方向を向いて行動することが、外に向けた発信力を大きく高めます。その積み重ねが、青年会議所としての信頼を生み、地域や社会に対する影響力へとつながっていきます。

「ブランドマネジメント」とは、青年会議所運動の価値と魅力を明確にし、地域や社会に対して一貫性のある発信を行う取り組みです。それは、単に言葉を届けることではなく、私たちの姿勢や行動そのものを通じて、信頼と共感を高めていく運動でもあります。

会員一人ひとりが“JCブランド”を意識し、行動することで、持続的な組織の成長と影響力の向上を目指していきます。

山形青年会議所は、盤石な基盤づくりを通じて、挑戦を支える組織文化を育てます。メンバー一人ひとりが運動の意義や仕組みを理解し、主体的に考え、行動できる組織を目指すことが、この地域に新しい価値を届ける第一歩です。

ともに成長し、ともに学び、志を共有する仲間と歩むこの一年間を、より強固な組織を築くためのかけがえのない時間にしてまいります。

組織拡大~運動の幅の拡大~

仲間の輪を広げることは、山形青年会議所の未来を支える最重要課題の一つです。新たな仲間を迎えることは、単に組織の規模を拡大するためではなく、我々の運動の価値と理念を社会に広める大きな意義を持ちます。多様な視点や力が加わることで組織はより強固となり、挑戦の幅は大きく広がります。

私たちが輪を広げていくうえで大切にしているのは、共感を通じて仲間を迎える姿勢です。地域に根ざした活動の魅力や意義を誠実に発信することで、志を同じくする仲間が自然と集まってきます。そこに欠かせないのが、「誰に、どう価値を届けるのか」というブランドマネジメントの視点です。

山形青年会議所への入会は、ただの所属ではありません。そこには、自らの成長を実感できる機会や、地域とともに挑戦し続ける経験が待っています。仲間とともに活動することで、自分一人では得られない学びや気づきが生まれ、必ず新たな可能性が広がります。

私たちは、入会いただいた皆さんに「期待を超える体験」を提供することを約束します。その体験は、共感を呼び、地域を変える力となり、そして次の仲間を惹きつける原動力になります。私たち一人ひとりの成長が、地域の未来をつくる力へとつながるのです。

新たに加わる仲間は、未来の運動をともにつくるかけがえのない存在です。互いに高め合い、支え合いながら、地域とともに成長していく。私たちは、そうした強い組織を築き、多くの人と志を共有し、挑戦の旗をともに掲げてまいります。

共感ネットワークづくり~かけがえのない同志とともに~

仲間との交流は、組織の絆を深め、ともに挑戦する意欲を高める重要な要素です。そして、その基盤には、活動を陰で支えてくださる家族や職場、関係者の理解と協力があります。私たちが安心して運動に打ち込めるのは、日常生活を支え、背中を押してくれる存在があるからです。メンバー同士の交流はもちろん、周囲の支えに感謝し、その理解を得ながら歩むことが、運動の力強い推進力となり、組織の一体感を生み出します。特に、日頃の活動や事業において生まれる対話や共感は、互いを高め合う貴重な機会です。

また、長年にわたり山形青年会議所の発展を支えてくださった山形JCシニアクラブの先輩方との交流は、経験や知恵を学び、新たな視点を得る大切な場でもあります。先輩方の歩みに触れることで、自らの使命感や誇りを再確認し、山形青年会議所の歴史と伝統を未来へとつなぐ強い意志が育まれます。

さらに、国内姉妹JCである公益社団法人倉敷青年会議所との交流は、地域の枠を超えて多様な背景を持つ仲間と出会うかけがえのない機会となり、新たなアイデアや協力関係を生み出すことで、組織全体のさらなる発展を促進します。これらの交流を通じて築かれるネットワークは、活動に深みを与えると同時に、困難に立ち向かう際の大きな支えとなります。

私たちは、仲間や家族、そして地域社会との絆を強めながら、誇りと信頼に満ちた組織づくりを目指し、ともに歩んでまいります。

共感の輪を広げる~さらなる信頼関係の構築を~

青年会議所の魅力のひとつは、地域の枠を越えた多彩な出会いと学びにあります。2026年も、日本青年会議所、東北地区協議会、山形ブロック協議会を通じて、数多くの機会と人とのつながりが待っています。日本青年会議所への出向では、全国各地の仲間と出会い、最先端の運動を学び、自らの地域での活動に還元することができます。東北地区協議会では、同じ東北に生きる仲間と地域課題を共有し、広域的な連携やスケールの大きな運動を体験できます。そして山形ブロック協議会では、県内各地の仲間とつながりを深め、地域を越えた協力関係を築きながら、山形全体をより良くするための実践力を養うことができます。これらの経験は、仲間との絆を強めるだけでなく、自らの成長を加速させ、地域や社会に貢献する力となります。青年会議所は、出会いと挑戦を通じて、次のステージへと進むためのかけがえのない環境を提供します。こうした出向は、個々の成長と組織の発展の両方を支えるかけがえのない機会です。

さらに、海外姉妹JCである香港シティ・レディーJC、台湾四維JCとの交流は、国を越えた視野を持ち、多様な価値観に触れる貴重な機会です。異なる文化や背景を持つ仲間との出会いは、新たな発想や協力関係を生み出し、組織全体の成長を加速させます。これにより新しい視点を得て、さらに広い視野で運動に取り組むことができます。

メンバーが存分に力を発揮し、成長を実感できるよう、山形青年会議所一丸となり支援します。また、各種大会に参加することで、青年会議所が地域や社会のためにどのような運動を展開しているのかを学び、自らの成長や地域課題の解決に結びつけることができます。

そして、メンバーが各地へ出向し活躍する姿は、地域の魅力を力強く発信するPR活動そのものです。外で得た経験やネットワークが、山形に新しい価値を呼び込み、地域の発展へとつながっていきます。盤石な基盤づくりは、表舞台で輝く仲間たちの活動を影で支える重要な使命です。誠実な支えと正確な発信があってこそ、組織の夢と挑戦は社会に届き、共感を呼び起こします。未来へ進むための確かな土台を、ともに築いていきましょう。

盤石な組織運営~誇れる団体へ~

盤石な組織運営を実現するためには、表舞台での活動を支える、見えにくい部分での堅実な取り組みが欠かせません。たとえば、会議を円滑に進めるための議事運営、正確で迅速な情報の管理と共有、そして社会に向けて想いや活動の意義をわかりやすく届ける広報は、そのいずれも決して派手ではありません。しかし、これらの丁寧な積み重ねがあるからこそ、組織全体の信頼が築かれ、仲間が安心して挑戦できる土壌が生まれます。さらに、組織の活力を高めるためには例会の出席率向上も重要です。例会は仲間が顔を合わせ、理念や運動を共有し、互いを高め合う貴重な場であり、その充実が組織全体の一体感を育みます。広報は単なる情報発信にとどまらず、活動の魅力を内外に伝え、共感と理解を広げる力です。こうした基盤が揺らげば挑戦は不安定になりますが、確かな運営、積極的な広報、そして例会出席率向上の取り組みがあれば、誰もが前を向き、新たな一歩を踏み出す勇気を持つことができます。盤石な組織運営とは、挑戦を陰から支える力であり、組織の可能性を最大限に引き出すための不可欠な要素なのです。

結び

「Victory Loves Preparation──成功は準備を愛する。」
成功は偶然に訪れるものではなく、日々の努力と徹底した準備の積み重ねがあって初めて手にできるものです。私たち青年会議所メンバーは、挑戦する者として、常に先を見据え、準備を怠らず行動し続ける覚悟が必要です。

この言葉を胸に刻み、一人ひとりが地域の未来を切り拓く原動力となり、仲間とともに誇れる成果をつかみ取りましょう。

私たち山形青年会議所は、歴史を守り、未来を創り、仲間とともに歩む組織です。仲間の力を信じ、地域に誇れる活動をこれからも積み重ねていく決意を胸に歩みを進めて参ります。